2018年2月25日

Fender ストラトの 標準セットアップ

買ってからほぼ調整せずに使い続けてきた、フェンダー アメリカン・スタンダード ストラトを調整してみました。
購入時は、お店のほうですごく弾きやすい状態でセットアップされ、かなり弦高は低めでしたが、すごく弾きやすい状態でした。
しかしながら、フレットも減り、弦交換すると張り換えた弦のバラツキの問題か段々とビビリが出てきました。

今回、フェンダーUSAオーナーズマニュアルなるものを発見したのでこれに書かれているフェンダーUSAが出荷時の基準とするセットアップに再調整し直してみようと思います。
ちなみにオーナーズマニュアルはここからダウンロードできます。

まずはトラスロッドの調整

いきなりのロッド調整です。
1フレットにカポを付け、6弦の最終フレットを押さえた状態で6弦8フレットの弦間が.010になるよう調整します。
.010インチは、0.254mmです。
はがき1枚の厚みが大体0.2-0.3mmです。

アメスタのネックのロッドねじはネックのヘッド側についています。
オーナーズマニュアルではネックエンド側からネックのヘッド側を見た時に時計回りだと緩める(順反りさせる)、反時計周りで締める(逆反りさせる)となります。

僕のギターはほぼストレートに近い、ちょっとだけ順反りでしたのでもぉチョイ順反らせる為にロッドを少し緩めました。
写真で分かりにくいですが、1フレットにカポつけて最終フレット押さえ、7フレット上で弦をタップした時にカチカチと音が鳴れば隙間を確認できるので順反っていることを確認できるでしょう。
厳密には0.2mmのすきまゲージ又は、はがきがで隙間をチェックしたいところです。
はがきはストンと隙間を抜けてしまいますが、厚みが0.5mmのピックは全く通らないのでとりあえず良しとします。

弦高調整

次に弦高を調整します。
17フレット上にて各弦の高さ(フレット上面から弦下面の間)を4/64インチにします。
4/64インチは約1.5mmです。(案外低いんですね!?正確には1.58mmです。)
6弦から1弦まで各弦の高さを1.5mmにします。
ストラトの場合、各弦のブリッジサドルの2本のイモビスで高さを調整します。

写真ではギター調整のゲージ ストリングアクションルーラーなるものを使っています。
こういうのがないと正確にはかれないんで。。。

サウンドハウスで見る

これを使って6弦から1弦まで各弦の弦高が1.5mmになるように調整してみました。
するとトレモロブリッジのサドルの高さも自ずと3,4弦が頂点となる山なりになりました。

ちなみに元のセッティングは弦高が1.2-1.3mm位でしたので0.2mmほど弦高を上げたことになります。

ピックアップの高さ調整

弦高調整の次はピックアップの高さ調整です。
フェンダーUSAのストラトは各モデルごとに搭載ピックアップが異なり、ピックアップにより基準となる高さが設定されています。

ピックアップ  6弦側        1弦側 
Texas Special 8/64インチ (3.6 mm) 6/64インチ (2.4 mm) 
ヴィンテージ・スタイル 6/64インチ (2.4mm) 5/64インチ (2 mm) 
Noiseless™ 8/64インチ (3.6 mm) 6/64インチ (2.4 mm) 
スタンダード・シングルコイル 5/64インチ (2mm) 4/64インチ (1.6 mm) 
ハムバッキング 4/64インチ (1.6mm) 4/64インチ (1.6 mm) 
Lace Sensor お好みによって設定 お好みによって設定 

ピックアップの高さは最終フレットの弦を押さえた状態でポールピース上端から弦の下面で計測します。
6弦と1弦でそれぞれ調整します。
調整はピックアップを固定しているねじを時計回り=上げる、反時計回り=下げる、です。

最終フレット押さえながら、ゲージを押さえながらの撮影の為、ボケてますが、こんな感じです。

僕のアメスタストラトだとFender Custom Shop FAT50'sシングルコイルピックアップなのですが、上のリストだとどれか分からなかったんでとりあえずヴィンテージスタイルで合わせることにします。(6弦2.4mm、1弦2mm)

2/26追記)FAT50'sはTexas Special,NoiseLessピックアップに次いで高出力でした。
ヴィンテージスタイルと書いてあるほうはAmerican Vintageシリーズのピックアップを指すようです。
なのでTexas Special同様のセッティング(6弦3.6mm、1弦2.4mm)に合わせることにします。


オクターブ調整

これについては、弦交換で必ずやるものなんで今回は割愛します。

とえあえず終わったんで音出し&弾いてみる

今回、フェンダーUSAの標準セットアップを試みたわけですが、今回セットアップを施したギターが元々弦高低めだったので結果だけ見ると弦高を0.2mm程上げた感じです。
弦高を上げたので、ビビリ音は減り、弦のテンションは上がり生鳴りはよりMIDが出て太くガッツのある響きになりました。このギターに張っている弦のゲージは09-42ですが今までよりも1、2弦の響きも良くなりました。
ただ、弾き易さは当然今までより落ちました。
でも、それは他に所有するPRS等と同じレベルの弾き易さなので特に問題はありません。(今までが異常に引きやすかったので)

弦のテンションが上がったせいかカッティングの切れが良くなったと思います。
アンプの出音ですが、柔らかい感じからMIDが出てパキーンとした音が強くなってしまったので、今後ピックアップ高さ等を更に詰めてみようと思います。

2/26追記)
最初、FAT50'sにも関わらずヴィンテージピックアップのセッティング(6弦2.4mm、1弦2mm)を施した為、MIDが強く出過ぎてガチャガチャした音になってしまいましたが、Texas Special等、パワーのあるピックアップと同じセッティング(6弦3.6mm、1弦2.4mm)にした所、心地良い感じの音になりました。

2/28追記)
調整後しばらくチェックしていましたが、6弦の7フレット~9フレットで僅かなビビリが発生しているせいかピッキングハーモニクスのような音(ウルフトーン)が出るようになってしまいました。
ビビるだけならまだ良いのですが、ビッ、カーンと甲高い音がなってしまい演奏になりません。
弦高を2mmにしてみても改善せず、弦高は1.6mm程度に戻しトラスロッドを締め、順反りを弱めてみました。
ウルフトーンは解消しましたが、6弦4フレット以降で若干ビビッている感じです。
こんなもんかとするか、弦高を上げるかは様子を見て判断しようと思います。

私が弦の交換やメンテナンスで愛用しているのがMUSIC NOMADのメンテグッズ。
下記は5点セットですが、それぞれバラで買えますし、お手頃だけどそれ以上に使い易くおススメです。

弦交換に必要なアイテムがすべてそろったオール・イン・ワンセット。5つのツールはすべて収納ボックスに入っています。

■弦交換5点セット
■セット内容
クレードルキューブ・ネックサポート
GRIPストリングカッター
GRIPストリングワインダー
TUNE-IT
Octopus Tech Tool

サウンドハウスで見る
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